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quickmlサーバ: 超お手軽なメーリングリストシステム

最終更新日: 2004-06-09 (公開日: 2002-02-12)


quickmlサーバは超お手軽なメーリングリストシステムです。 quickmlサーバを利用すれば、超お手軽なメーリングリストサービスを提供できます。

最新版は <URL:http://quickml.com/quickml/> から入手可能です。

新着情報

特長

ダウンロード

GNU General Public License version 2 に従ったフリーソフトウェ アとして公開します。完全に無保証です。

動作環境

ほとんどの Unixシステムで動作すると思います。Red Hat Linux 7.2 と NetBSD 1.5.1 で動作を確認しています。

必要なもの

インストール方法

標準のインストールなら

% ./configure && make
# make install # rootになってから

で完了です。必要に応じて configure に設定を与えます。

--with-user=USER        quickml runs as USER [root]
--with-group=GROUP      quickml runs as GROUP [root]
--with-pidfile=FILE     PID is stored in FILE  [/var/run/quickml.pid]
--with-logfile=FILE     Log is recorded in FILE [/var/log/quickml.log]
--with-rubydir=DIR      Ruby library files go to DIR [guessed]

設定

標準のインストールでは、設定ファイルは /usr/local/etc/quickmlrc.sample にあります。設定項目はたくさんあり ますが、変更の必要があるのは次の 3つくらいです。

:smtp_host

メールの配送を任せるメールサーバを指定します。

:domain

メーリングリストのアドレスの @マークの右側を指定します。

:postmaster

エラーメールを送るときの From: のアドレスを指定します。

サーバの使い方

quickmlサーバは SMTPポート (25番) を利用するため root 権限で 実行する必要があります。

起動

# quickml-ctl start

停止

# quickml-ctl stop

再起動

# quickml-ctl restart

メーリングリストの使い方

QuickMLの使い方QuickMLのFAQ のページ を、 quickml.comの部分を自分のドメイン名に置き換えて読んでく ださい。

エラーメールの自動処理

配送用メールサーバとして qmail またはXVERP に対応した Postfix を使っている場合は、 エラーメールの自動処理の機能が有効になります。配送用メールサー バからエラーメールが 5通返ってきたアドレスをメーリングリスト から自動的に削除します。 この値は quickmlrc の :auto_unsubscribe_count で変更可能です。

qmail の場合は quickmlrc で :use_qmail_verp = true と設定し てください。Postfix の場合は設定不要です。

サブドメイン機能

quickml は DNSの wildcard MX を利用して、好きなサブドメイン つきのメーリングリストを作る機能があります。quickml のサブド メイン機能を有効にするためには、あらゆるサブドメイン宛のメー ルを、quickml サーバの動いているホストに配送する必要がありま す。これには DNS の wildcard MX RR (Resource Record) を利用 します。

BIND の設定例を次に紹介します。quickmlサーバは、 ml.pitecan.com (192.168.0.1) で動いているものとします。

$ORIGIN pitecan.com.
@    IN MX 10 ml           ; 1
*    IN MX 10 ml           ; 2
ml   IN A     192.168.0.1  ; 3
     IN MX 10 ml           ; 4

注釈

  1. @pitecan.com 宛のメールを ml.pitecan.com に向ける
  2. 任意の pitecan.com サブドメイン宛のメールを ml.pitecan.com に向ける
  3. ml.pitecan.com の IPアドレスの定義
  4. MX RR を定義

メーリングリストの管理ファイル

標準のインストールでは /usr/local/var/lib/quickml に各メーリ ングリストの管理ファイルが置かれます。基本的には次の 3つのファ イルから構成されます。

特殊な管理ファイル

これらの空ファイルを作成すると、特殊なメーリングリストを作る ことができます。

quickml-analog

quickml-analog は quickml のログを解析してグラフを作成するツー ルです。gnuplot, ImageMagick, ghostscript が必要です。次のよ うに実行して使います。

% quickml-analog -i -o output-dir quickml.log

quickmlサーバのメーリングリスト

quickmlサーバの メーリングリスト を作りました。 興味のある方はどうぞ。次のようなメールを送ると参加できます。

Subject: 参加します
To: quickml-server@quickml.com
Cc: satoru@namazu.org

本文に一言

QuickMLの誕生

QuickML のアイディアは 高林哲増井俊之 の雑談から生まれました。quickmlサーバは増井のPerlによるプロ トタイプを高林が Rubyで書き直したものです。サブドメイン機能 の実現方法については 竹内奏吾氏 から助言をもらいました。


Satoru Takabayashi